僕の治療院に来院される方の中には、
「身体が歪んでいる感じがする」
「左右のバランスがおかしい気がする」
「まっすぐ立てていない感じがする」
と訴える方がいらっしゃいます。
しかし、実際に確認しても、強い側彎や明らかな変形があるとは限りません。
それでも本人にとっては、確かに「歪んでいる感覚」がある。
今回は、そんな感覚と首・腰の痛みに悩んでいた大学生のケースをご紹介します。
大学4年生の男性。
子どもの頃からご両親に「姿勢が悪い」と言われていましたが、ご本人にはあまり自覚がありませんでした。
2年ほど前から肩こりと腰痛が出現。
当初はそれほど強い症状ではありませんでしたが、鏡を見た時に、
「首の形がおかしい」
「少し反っているように見える」
と気になるようになりました。
その後、飲食店のキッチンでアルバイトを開始。
下を向いて作業する時間が長く、3~4か月ほど経った頃から、首の痛みと腰痛が急激に悪化しました。
スマートフォンや読書でも症状が強まり、さらに、
「常に身体が歪んでいるような感じがする」
という感覚も出るようになりました。
仕事を続けることが難しくなり、アルバイトを退職。
整形外科ではレントゲン検査を受け、
「ストレートネックだろう」
「頸椎がズレている」
といった説明を受けました。
リハビリや牽引を受けましたが、大きな変化はありませんでした。
その後、カイロプラクティックを受け、数か月後には多少改善。
しかし、新しいアルバイトを始めると、初日から痛みが悪化。
結局、2週間ほどで再び退職することになりました。
このままでは仕事だけでなく、スマートフォンや読書など日常生活にも支障が出る。
そう不安を感じ、自分に合う治療院を探す中で当院へ来院されました。
初回のヒアリングでお聞きしたお悩みポイント
☑ 首の痛み
☑ 腰痛
☑ スマートフォンや読書で症状が悪化する
☑ 長時間立っていると腰がつらい
☑ 身体が歪んでいるように感じる
☑仕事を続けられないことへの不安
☑ ストレート姿勢傾向
☑ 明らかな側彎や大きな変形はなし
☑ 身体を支える力が弱い印象
☑ 仰向けで股関節が大きく開く
☑ 肩を他動的に持ち上げた際に非常に重く感じる
外見上、極端に身体が歪んでいる状態ではありませんでした。
しかし検査では、
「自分の身体をうまく支えられていない」
という印象が強くありました。
もともとの姿勢や支持力の低下があり、そこに長時間の下向き姿勢などの負担が加わったことで、首や腰の痛みが表面化した可能性を考えました。
さらに、身体をうまく支えられない不安定さを、ご本人が「歪み」という感覚として捉えているのではないか。
そう仮説を立てました。
短期間で形だけを整えるのではなく、長期的に身体を支える機能を取り戻していく必要があることを説明し、施術を開始しました。
頭蓋縫合などを中心に、身体がどの方向で支えればよいのかを再認識しやすくするためのアプローチを行いました。
まずは、身体全体の緊張と不安定さを落ち着かせることを優先しました。
立っていると腰の痛みが強く、身体の歪み感も残っていました。
この回から、身体を支える支持筋へのアプローチを開始。
セルフケアも指導しました。
腰の不安定感は軽減。
その一方で、今度は足に違和感を感じるようになりました。
体幹や下肢へのアプローチを追加し、セルフケアも体幹を中心に変更しました。
立っている時、座っている時、寝ている時など、さまざまな姿勢で違和感が出たり軽減したりを繰り返しました。
症状が一気に消えるという経過ではありませんでしたが、徐々に首や腰の痛みは落ち着き、
「身体が歪んでいる」
という感覚も少なくなっていきました。
状態が安定してきたため、月1回程度のメンテナンスへ移行。
その後、学生から社会人となり、現在まで約5年間継続して来院されています。
仕事や生活環境が変わる中で、負担のかかる場所も少しずつ変化しました。
現在でも時々、
「ここが歪んでいる感じがする」
と訴えることはあります。
ただ以前のように、
「歪み感がある=本当に身体が大きく歪んでいる」
と捉えることは少なくなりました。
違和感が出ても、
「今回はどこが頑張り過ぎているのか」
「どこを少し助ければ楽になるのか」
を一緒に確認しながら対応できるようになっています。
首と姿勢の専門家・竹井大介
首専門整体師・竹井大介
今回のケースで大切なのは、
「歪んでいる感覚」と「実際に身体が歪んでいること」は、必ずしも同じではないということです。
画像検査で大きな異常がなく、見た目にも明らかな変形がない。
それでも本人には、
「身体が傾いている」
「左右が違う」
「まっすぐではない」
という感覚があることがあります。
だからといって、
「気のせいです」
で終わらせていいとは思いません。
本人がそう感じている以上、身体の中では何らかの変化が起きている可能性があります。
今回のケースでは、
・姿勢の問題
・身体を支える力の低下
・長時間の下向き姿勢
・首や腰への負担
・身体の不安定さ
などが重なり、それを「歪み」という感覚として認識していた可能性を考えました。
全ての仕組みを完全に説明できたわけではありません。
現在でも、ご本人が感じるすべての違和感を僕が理解できているわけではありません。
ただ、長く身体の変化を見続けることで、
「今回はここに負担が集中している」
「この部分を整えると楽になりそうだ」
という、その時々の最適な対応は見つけやすくなります。
大切なのは、
「歪んでいるから戻さなければ」
と決めつけることではありません。
なぜそう感じているのか。
どんな姿勢や生活で強くなるのか。
何をすると楽になるのか。
それを一つずつ確認していくことです。
身体の「歪み感」で悩んでいる方は、形だけを追いかけるのではなく、その感覚がどこから生まれているのかという視点でも考えてみてください。
当院の首の痛みや歪みに対する考え方や施術をもっと知りたい方は、首の痛みページを参照してください。
あなたの首の痛みについて、
まずはご相談からお気軽にご連絡ください。。
〒143-0023
東京都大田区山王3丁目23-4
大森駅西口から徒歩8分
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 午前 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
| 午後 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | × | × |
平日9:00~19:00
水曜・土曜9:00~13:00
日曜・祝日(祝日は不定期診療あり)